アトリエやっほう!!は、京都の伏見にある京都市ふしみ学園のアトリエ班です。
アトリエやっほう‼複製画プロジェクトは、
アールブリュット(※)の創作活動に還元する目的で興したプロジェクトです!
※アールブリュット(Art Brut)とは、
フランス人画家 ジャン・デュビュッフェ(Jean Dubuffet,1901年-1985年) が作ったフランス語。
「生(き・なま)の芸術」と訳されています。 デュビュフェは、精神障害者らの作品を蒐集し、
その作品をベースにしてスイスのローザンヌに「アール・ブリュット・コレクション」が開設されました。
京都市ふしみ学園 http://f-gakuen.sakura.ne.jp/
◆絵画制作や陶芸作品制作に日々楽しみながら取り組んでいます。
アトリエやっほう!!は、京都市伏見区の丹波橋にある、社会福祉法人京都身体障害者福祉センター
「京都市ふしみ学園」のアトリエ班。
知的に障害がある方々の日中の生産活動の中で「好きなことに思いっきり取り組んで、
充実した学園生活を送ってほしい」と願ってスタートしました。
社会福祉法人京都身体障害者福祉センター http://www.kyofc.or.jp/
◆「この絵が欲しいのですが・・・」
少しずつ始めた小さな活動が、月日を経るごとに進化し、
思いがけない素晴らしい作品が生まれていきました。
個性的でどこか温かい彼らの作品を一人でも多くの方に見ていただきたい!そんな思いと、
「この絵を売っていただけませんか?」というお声にお応えしたいという思いから、
作品の複製を作ろう!と思い立ちました。
2013年春に企画を始め、1年の月日を経て、ついに複製画第一弾「白くま」が実現。
原画を画材の質感まで忠実に再現し、触れたらクレヨンでべたべたになりそうな複製画に仕上がりました。
◆この複製画プロジェクトは、
収益を画材購入や絵画制作活動の環境整備、そして工賃に還元することを目的としています。
この複製画の製作は、まず経費のシュミレーションをし、3名の方にお買い上げいただけたら実現可能と考え、
複製画製作の方法の模索と同時に購入者を募り、3名の購入希望者に出会えたことで実現しました。
ところがそのうちの2名の方から、複製画の購入ではなく「版をおこす費用」を助成したいとお申し出いただき、
幸運なことに2点の複製画を製作することが叶いました。
現在、人と人とのつながりから波紋のように輪が広がり、6作品の複製画を製作することができました。
これからも複製画のラインナップを増やしていき、作品を一人でも多くの方々に見ていただくこと、
障がいのある方々の創作活動の活発化や継続、環境整備、画材購入、
そして工賃への還元のため収益創出を目指して積極的にPRしていこうと考えています。
原画の劣化も心配しており、アーカイブの意味でも複製画製作は有効と考えています。
このアールブリュットの作品を「複製画」という形で世に送り出すスタイルが、
福祉分野の芸術作品の存在をより多くの人々に認知していただくことに繋がっていくモデルケースとなることも
夢見ています。
心温まる素晴らしい作品は、疲弊した世情の中で、観る人の心に一服の清涼剤となると信じています。
◆複製画の原版データ製作の助成をしていただける企業や個人の方を募集しています。
複製画の原版データ製作について
1. 製作方法について
この複製画は、創業32年の大型イメージスキャナーメーカー「ニューリー株式会社」の協力を得て製作いたしました。
同社の登録商標「スキャメラ」は、焦点深度が深い、独自の圧縮光学系ユニットを開発し、
更にマルチアングルスキャンという独自のスキャニング方式により、陰影や材質感までもリアルに再現し、
立体画質、目視画質で印刷できるオンリーワンの装置です。食品サンプルのディスプレーから映画のセット、
貴重な文化財・美術品の複製にいたるまでリアルさが求められる様々な場所で利用されています。
この「スキャメラ」でまず原版を作製し、以後そのデータから出力するという手法を採用し、複製画製作を行いました。
ニューリー株式会社(http://www.newly.co.jp/)
2. 複製画製作費用について
特殊な機械を使い原版を作製するため、複製画を創るための最初の原版製作費が高額です。
サイズにより製作費が異なりますが、 「白くま」「パンダ」「ペンギン」など作品寸法が880mm×1100㎜のもので、約13万円、
「旬の食材」「写楽」など作品寸法が760mm×550mmのもので、約80,000円です。
この原版データを元に、以後の受注分について、その都度原画と照らしながら発色やトーンなどの微調整を行い出力します。
3. 複製画製作費用助成について
この原版データ製作費用を助成いただきました企業や個人の方には、
試し刷りのシリアルナンバー0(ゼロ)番を寄贈し、 以降、版を重ねるごとに(シリアルナンバー1以降の複製画すべてに)
キャプションを複製画裏面に貼付して「助成により製作が叶いました」と明記いたします。
※額は、実費で購入いただいています。
ご縁のある「つみき家具店」(http://www.tsumiki.net/)さんにお願いして、特注の額を作っていただいています。
家具職人のつくるシンプルな無垢の木の額です。
※版権はふしみ学園に帰属いたします。
◆複製画の収益は、画材購入やアトリエ活動の継続に役立てたり、作家の工賃に直接還元されます。